自宅で飼い主さんの帰りを待っていた猫さん、分かっているのかも知れません。⑤
2025/03/11
※写真はお世話に通っている猫さんです。
こんばんは、虹の橋です。
今日は夜間のペット火葬がありました。
夜間にも拘わらず、最後までお立ち会いをして下さったご家族の皆様、ありがとうございました。
丁寧にお骨上げをして頂き、ピンク色がよく似合う猫さんにぴったりな猫さんらしいお骨袋を選んで下さり、ご返骨をさせて頂いた猫さんはご家族様に大事に大事に抱えられ、みんなが待っているお家に帰りました。
皆様に大切に愛され、たくさんの涙で深く深く偲ばれた猫さんはとても幸せな生涯を送りました。
猫さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
前回の続きです。
ペット火葬を終えた帰り道、いつもの時間になったので、猫さんのお世話に行って来ました。
私は飼い主さんが亡くなってしまった現在も猫さんのお世話に通っています。
私にすっかり慣れてくれた猫さんは私が家に入ると、「ニャーン♡」と言いながら小走りで駆け寄ってきてくれます。
ナデナデやブラッシングでいつも喉をゴロゴロ鳴らしてコロンと横になり、お腹を見せてくれるのです。
が、先日、不思議な事がありました。
猫さんの飼い主さんが亡くなったのは2月25日でした。
勿論私はその日も猫さんのお世話をしに行ったのですが、急な事に混乱している事もあり、何より猫さんに何て言えばいいのか、足取りが重く、溜息をつきながら猫さんの家に向かいました。
すると、猫さんは何故か家に入った私に向かってきました。
私が飼い主さんの事を話す前に突然嚙みついてきたのです。
痛っ!
その後も、何度も何度も嚙みついてきました。
え⁈ なに⁈ なに⁈ どうした⁈ なんで⁈
と、思いましたが、私は直ぐにその理由が分かりました。
飼い主さんが亡くなった事が猫さんに分かったんだ。
飼い主さんが猫さんに会いに来たんだ!
そして猫さんは私が来るのを待ち構えていた。
大きな大きな噓をついた私に嚙み付くために。
私はいつも猫さんに「飼い主さんはもうすぐ帰って来るよ。あと少しの辛抱だからね。もうちょっとだけ頑張ろうね。」と話していました。
私は本当にそう思っていたのです。
猫さんは信じてくれていたのでしょう。
ですが猫さんは、飼い主さんが亡くなってしまった事を知ってしまった。
私に怒って当然です。
怒るだけでは気が済まない。信じていたのに騙された。もう帰って来ないじゃないか!
猫さんは私に怒りをぶつけるしかできません。
これは飼い主さんが亡くなった当日の事です。
私は、飼い主さんが急逝した驚きとショックと後悔で、思考も思いもぐちゃぐちゃです。
でも、結果的に猫さんに噓をついてしまった事は間違いありません。
必死に嚙み付いて訴える猫さんの気持ちを思うと涙が込み上げ、ごめんね。ごめんね。本当にごめんね。と、ただただ謝る事しかできませんでした。
翌日も猫さんは私に嚙み付いてきます。
連絡を取る事ができない親族の方を探し回りながらも、猫さんの事、この先のお世話や行き先の事を考えなければなりません。
そしてまた、不思議な事が起こります。
飼い主さんが亡くなって3日後、やっとの事で親族の方と連絡を取る事ができました。
私はこの時、飼い主さんの家にいたのですが、なんとこの日から、連絡が取れたこの時から猫さんが私に嚙み付く事をしなくなったのです。
偶然かも知れませんが、そんな偶然ってある?
私はこれまでも長く、猫さんに関する色々な事に関わってきましたが、こういった説明がつかないような、信じてもらえないような出来事を何度か見てきています。
それを考えると、今回の猫さんの事は偶然ではないと思うのです。
猫さんに会いたい、その一心で飼い主さんは猫さんに会いに来て猫さんの前に姿を現したのでしょう。
飼い主さんは猫さんに会いに来て、猫さんとどんな話をしたんだろう。
心配で心配で、唯一の気掛かりだった猫さん。
2人だけで長く仲良く、仲睦まじく暮らしてきた猫さんを1人置いていく事、どんなに辛く悲しく悔しい思いだったか。
1人残された猫さんの身を案じた飼い主さんは、私が親族の方と連絡を取る事ができた時、安心をしてくれたのでしょうか?
猫さんに、もういいよと、言ってくれたのでしょうか?
飼い主さんが亡くなって2週間が過ぎようとしています。
嚙み付き倒した3日間がなかった事のように猫さんはこれまで通り、毎日甘えてきてゴロゴロ喉を鳴らしています。
猫が変わったようだったあの3日間は、亡くなった飼い主さんが猫さんを思う余り、私を動かそうとしたからなのか。
実際に、親族探しや猫さんの先行きの事に、自分でもキャパオーバーが分かるほど、大きな疲弊と心労を感じていました。
心残りがあると"死んでも死にきれない"と言う表現をすることがありますが、まさに飼い主さんに当てはまってしまう事に、悲しくやり切れない思いがします。
猫さん、あなたはあの時、飼い主さんとどんな話をしたの?
もう1日早く、面会に行っていればと言う思いが消えません。
続きます。
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虹の橋
兵庫県尼崎市瓦宮
電話番号 : 090-3949-2484
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